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Magento2.3に日本語エクステンションをインストールする

By |2019-06-30T11:14:06+09:002019年5月18日|Categories: Magento日本語化|Tags: , , |

1. Magento2.3系以降の新しい日本語エクステンションについて

Magento2を日本語化するの記事では、Composerを使って、二つの日本語エクステンション(日本語ロケール/日本語ローカライズ)をインストールする方法を解説いたしました。
しかし、2019年の最新のMagento2.3.x系からは、Magento2.2.x以前と違う、新しい日本語エクステンションが必要となります。

新しい日本語エクステンションは、Magento Community Engineering からの提供となりますが、ベースとなっているモジュールは、以前と同じようにVeriteworksさんの開発されたものになります。

ご参考
https://principle-works.jp/blog/finally-official-magento-japanese-localize-extension-published-in-marketplace/

新しい日本語エクステンションは、Magento2のEC機能をあらゆる角度から日本語環境に適合させるための、14個のモジュールが同梱された総合パッケージで、カート画面での住所氏名の語順、郵便番号からの自動住所入力、PDF文書での日本語フォント表記、日本円の端数処理など、Magento2のコアに関連する要素も組み込まれています。

特に、カート画面での日本語の住所氏名など、以前は英語順の不自然な配列での表示でしたが、今回の新しいエクステンションでは、コアレベルでのローカライズが進み、日本語での正しい語順に修正されています。

Magento2.3カート画面(日本語)

今回は、この新しい日本語エクステンションのインストール方法について、簡単な説明をいたします。

インストール方法は、

  • Magento Marketplaceにて入手
  • Composerを使う

の二つの方法があり、どちらのケースも無料で提供されています。

2. Magento Marketplaceでの入手とインストール

Magento2.3からの日本語エクステンションは、先日5月8日に、Magento Marketplaceにてリリースされました。

Japanese Localization by Magento Community Engineering
https://marketplace.magento.com/community-engineering-japan-common.html

Magento2.3日本語エクステンション

このMarketplaceで日本語エクステンションを入手するには、Marketplaceにアカウントを作成し、カート画面から購入(無料)の手続きをします。
そして、Magento2の管理画面の System > Tools > Web Setup Wizard > Extension Manager から、購入したエクステンションのインストールを行います。

基本的には、Marketplaceでエクステンションの購入をし、Magentoの管理画面でMarketplaceのアカウントと同期して、そして購入エクステンションを管理画面からインストールという流れになります。

同期をする際に、Public KeyPrivate Key の入力が必要となります。
今回の記事では、この二つのKeyの取得について、簡単に説明したいと思います。

先ず、Magento Marketplaceサイトの、右上の「Sign In」からサインインをしてください。(Magento Marketplaceがはじめての方は、サインイン画面右の「Register」から、画面の案内通りに入力を進め、Marketplaceのアカウントを作成してください。)
そして、サインイン後、以下の画像のように右上のプルダウンを開いて、My Profile をクリックします。

Magento Marketplace

続いて、My Products > Access Keys  をクリックします。

Magento Marketplace

そして、オレンジ色の「Create A New Access Key」ボタンをクリックします。

Magento Marketplace

以下のように、Keyの名前を入力するウィンドウが開きますので、任意の名前(自分の備忘のため)を半角で入力し、「OK」をクリックしてください。

Magento Marketplace

すると、画面が元に戻り、Public Key と Private Key がペアになって作成されています。

Magento Marketplace

(Marketplaceでのキーの入手については、Magento2の使い方Magentoアカウント登録とアクセスキーの取得の記事もご参照ください。)

このKeyを、Magento管理画面のExtension Manager の所定の欄に入力することになるのですが、Extension Managerでの具体的なインストール方法や使い方は、以下の公式ドキュメントをご参照ください。

Marketplaceで購入したエクステンションのインストール方法(公式ドキュメント 英語)
https://docs.magento.com/m2/ce/user_guide/system/web-setup-extension-manager.html

ご注意:
Web Setup Wizardは、Magento2をNginxサーバーでホストしている場合、現在、使用できない(アクセスできない)状況になっています。
また、Magentoサーバーでご紹介しているApache共用サーバーの場合も、特にMagento2.3系以降、メモリ不足等でエラーになってしまうケースが増えているようです。
Setup Wizardは、以前から不安定な動作をすることが多く報告されていて、私自身も(過去のトラウマがあり笑)普段はほとんど使用しておりません。コマンドでの作業に慣れている方は、次のComposerでのインストールを推奨いたします。
Setup Wizard(Extension Manager)の動作について情報がありましたら、コメント欄やフォーラムにて、お使いの環境や設定等をご報告いただけますと幸いです。

3. Composerでインストールをする(推奨)

新しい日本語エクステンションは、Composerでインストールすることもできます。
Composerを使う場合、以下の一行のコマンドでインストールができます。

共用サーバーの場合

Copy to Clipboard

クラウドやVPSの場合

Copy to Clipboard

コマンドでの作業については、以前のMagento2+日本語をComposerでインストールの動画をご覧いただけますと、イメージをつかんで頂きやすいと思います。
実際、日本語エクステンションのコマンドが変更になっているだけで、他はすべて同じ作業になります。

Magento2本体と日本語エクステンションを同時にComposerでインストールする際は、以下のようなコマンドラインでの作業になります。
*以下のコマンド例は、root権限のあるクラウド/VPS環境で一般ユーザーを作成した場合になります。共用サーバーの場合は、適宜sudo→php、composer→composer.pharに置き換えてください。

Composerのインストール
curl -sS https://getcomposer.org/installer | php

Magento2のダウンロード
sudo composer create-project --repository-url=https://repo.magento.com/ magento/project-community-edition

Magento2ファイル群の配置確認と移動(FTP等で)

日本語エクステンションのダウンロード
sudo composer require community-engineering/japan-common

Magento2用のデータベース作成

Magento2のインストール(ブラウザから、もしくは以下コマンド例)
sudo bin/magento setup:install --base-url=https://yourdomain.com/ --db-host=localhost --db-name=test_data --db-user=testuser --db-password=testpassword --admin-firstname=Taro --admin-lastname=Yamada --admin-email=test@yourdomain.com --admin-user=demo123 --admin-password=demo123 --backend-frontname=adminURL123 --language=ja_JP --currency=JPY --timezone=Asia/Tokyo --use-rewrites=1
*青字箇所は環境により置き換えてください。

はじめてMagentoのレポジトリからファイルをダウンロードする際には、Authentication(認証)が求められます。
前項でご説明をした、Magento Marketplaceにて所得したKeyを、この認証でも利用することができます。

Magentoレポジトリの認証

Composerでダウンロードを進めようとすると、

Authentication required (repo.magento.com):

という文言が表示され、Usernamae の入力を求められます。
この Username には、Marketplaceで取得した Public Key をコピペで入力し、[Enter]を押してください。

次に、Password の入力を求められます。
この Password には、Marketplaceで取得した Private Key をコピペで入力してください。
注意するのは、この Password の入力行では、自分でコピペした文字列もカーソルも画面上に表示されず、ブランクのままになっていることです。画面がフリーズしてしまったような感覚になりますが、しかし、確実にKeyをペーストをしたら、そのまま[Enter]を押してください。

すると、

Do you want to store credentials … ? [Yn]

と聞かれますので、「Y」(Yes)を入力し、[Enter]を押してください。
これで、Composerでのダウンロードが進みます。

インストールされた日本語エクステンションのファイルは、以下の画像のように、Magento2ルート/vendor/community-engineering 以下に配置されています。

14個のモジュール名は、

CommunityEngineering_ConfigurablePdfFont
CommunityEngineering_CurrencyPrecision
CommunityEngineering_FontIpa
CommunityEngineering_FontSourceHanSansJapanese
CommunityEngineering_JapaneseAddress
CommunityEngineering_JapaneseDefaultCmsPages
CommunityEngineering_JapaneseDefaultConfig
CommunityEngineering_JapaneseName
CommunityEngineering_JapanesePostalCode
CommunityEngineering_JapaneseRegion
CommunityEngineering_JapaneseStoreAddress
CommunityEngineering_JapaneseUrlRewrite
CommunityEngineering_JapaneseYenFormatting
CommunityEngineering_Kuromoji

となります。

Magento2日本語エクステンションの配置

メインとなる日本語翻訳のCSVファイルは、vendor/community-engineering/language-ja_jp/ja_JP.csv に配置されていますが、各モジュール内に i18n フォルダがある場合は、その中にも ja_JP.csv ファイルがあります。

また、新しい日本語エクステンションは、現在の1.0.0バージョンでは、日本語のシングルストア専用になっていて、多言語でのマルチストアの運用はできない仕様になっています。(今後、マルチストア対応のバージョンが開発され、一般リリースされる予定です。)

そのため、Magento2管理画面での言語指定がロックされ、別言語へ変更できないようになっています。

すでにインストール済みのMagento2.3.xに、後から日本語エクステンションを単体でインストールする際には、Magento2管理画面の STORES > Configration > General > Local Options > Locale にて、事前に、言語を「Japanese」に変更しておくようにしてください。

Localeが「English」のままで日本語エクステンションをインストールした場合には、管理画面からは言語の変更ができなくなっているので、以下のコマンドにて言語変更を実行してください。

共用サーバーの場合

Copy to Clipboard

クラウド/VPSの場合

Copy to Clipboard

4. Magento2.2.xからMagento2.3.xへのアップデートについて

すでにMagento2.2.x系以下で日本語ストアを構築、運営されている方は、この新しい日本語エクステンションをインストールするには、Magento2.3.xへのアップデートを行う必要があります。
逆に言うと、Magento2.3.xへアップデートするには、日本語エクステンションを一新することが必須となります。

2.2.x→2.3.xへのアップデートにおいては、Magentoアップデートのページにも書いているのですが、通常のマイナーアップデートと同じ作業ではエラーになり、アップデートに失敗してしまいます。

2.3系から、PHP7.2のサポートが追加され、PHP7.0のサポートが外れました。この関係で、Magento2にインストールしているサードパーティーのエクステンションの多くが、アップデート時に依存性絡みのPHPバージョンエラーになることが報告されています。

ご参考
https://firebearstudio.com/blog/how-to-upgrade-to-magento-2-3-update-error-fixes.html

そのため、2.3へアップデートする直前に、すべてのサードパーティのエクステンション/モジュールを、無効化、削除することが推奨されます。
通常、完璧なアンインストールを行わない限り、既存データはデータベースにそのまま残りますので、2.3へのアップデート後、エクステンション/モジュールを再インストール、再有効化すれば、それまで該当エクステンションで構築していた内容を復元することができます。

日本語エクステンションに関して言えば、2.2までの従来の日本語ロケール/日本語ローカライズは必要なくなりますので、2.3へのアップデート前に、以下の手順で無効化、削除を行います。
(*日本語翻訳を個別で編集している場合は、 ja_JP.csv ファイルをバックアップしてください。)

共用サーバーの場合

Copy to Clipboard
Copy to Clipboard
Copy to Clipboard

クラウド/VPSの場合

Copy to Clipboard
Copy to Clipboard
Copy to Clipboard

上記のように、Composerでインストールをしたエクステンション/モジュールは、Composerコマンドにより削除(remove)します。

一方、FTPでアップロードし、マニュアルインストールをしたエクステンションやテーマは、無効化(disable)のコマンドの後、やはりFTPソフトにて手作業で該当ファイルを削除するか、rmコマンドにて削除をします。

例えば、Magentoテーマでご紹介しているUltimoテーマを削除するには、以下のコマンドを実行します。
(*テーマをカスタマイズしている場合は、必ず個別に編集ファイルをバックアップしてください。)

共用サーバーの場合

Copy to Clipboard
Copy to Clipboard

クラウド/VPSの場合

Copy to Clipboard
Copy to Clipboard

サードパーティーのエクステンションやテーマを削除した後、Magento2.2から2.3へのアップデートは、以下のようなコマンドラインでの作業になります。
*以下のコマンド例は、root権限のあるクラウド/VPS環境でユーザーを作成した場合になります。共用サーバーの場合は、適宜sudo→php、composer→composer.pharに置き換えてください。

Magento2のバージョン特定
sudo composer require magento/product-community-edition=2.3.1 --no-update

追加パッケージの特定
sudo composer require --dev phpunit/phpunit:~6.2.0 friendsofphp/php-cs-fixer:~2.10.1 lusitanian/oauth:~0.8.10 pdepend/pdepend:2.5.2 sebastian/phpcpd:~3.0.0 squizlabs/php_codesniffer:3.2.2 --no-update

composer.jsonファイルの変更
sudo nano composer.json
(autoloadの段を見つけて、最終箇所に以下のように追記変更をします。)

"autoload": {
"psr-4": {
"Magento\\Framework\\": "lib/internal/Magento/Framework/",
"Magento\\Setup\\": "setup/src/Magento/Setup/",
"Magento\\": "app/code/Magento/",
"Zend\\Mvc\\Controller\\": "setup/src/Zend/Mvc/Controller/"
},
...
}

アップデート実行
sudo composer update

新しいバージョンファイルのダウンロードができたら、削除したエクステンションやテーマを、Composerでダウンロード、もしくはFTPにてアップロードし、再有効化をします。
そして、

sudo bin/magento setup:upgrade
sudo bin/magento setup:di:compile

にて、Magento2のセットアップを行い、すべてのキャッシュをクリアしてください。

この一連のアップデート作業は、Magento2.2系も2.3系もどちらもサポートをしている、PHP7.1にて行うようにしてください。2.3へのアップデート完了後、PHP7.2への切り換えが可能となります。
また、サードパーティー製品の削除と再インストールについては、事前に開発者に問い合わせをし、開発者からの指示やアドバイスを優先するようにしてください。

Magento2のアップデート(特に2.3へのアップデート)は煩瑣で、なかなか一度ではうまく成功しないかもしれません。
エラーメッセージから原因を特定し、サードパーティ開発元からの情報もよく吟味しながら、テスト環境でじっくり時間をかけてトライする必要があると思います。

5. 新しい日本語エクステンションの注意点

先述したように、Magento2.3以降の新しい日本語エクステンションは、2019年5月現在、まだ日本語のシングルストアのみに対応となっています。
そのため、Magento2.2.xを、日本語・日本円を含めた多言語・多通貨のマルチストア環境で構築・運営をしている場合は、Magento2.3へアップデートをするのは時期尚早かと思われます。

新しい日本語エクステンションは、GitHubにて現在進行形で開発されています。
GitHub: Magento2 Japan  https://github.com/magento/magento2-jp

Roadmapを見ると、大きく3段階でのリリースが予定されていて、先日の5月8日に、その第1段階のリリースがされました。
第2段階にて、多言語のマルチストア環境での対応が可能となる予定なので、具体的な時期がいつになるかは予想が難しいのですが、マルチストア環境の場合は、第2段階のリリースまで待つのが無難と思われます。

また、日本語の翻訳システムもCrowdinというプラットフォームが導入されていて、翻訳の追加や改善に、誰でも参加できるようになっています。(ご興味のある方は、Veriteworksさんのサイトをご参考ください。)

新しい日本語エクステンションは、私もまだ本番環境での作り込みを行なっておりません。
今後、もしまたなにか注意点が分かりましたら、当記事にて追加更新をしたいと思います。

Magento2+日本語をComposerでインストール(動画の解説)

By |2019-05-18T15:09:09+09:002018年2月28日|Categories: Magentoの設定, Magento日本語化, SiteGroundについて|Tags: , , , |

*Magento2の日本語化についてご注意(2019年5月追記)

2019年5月、最新のMagento2.3バージョン以降に対応した、新しい日本語エクステンションがリリースされました。
新しい日本語エクステンションも、Composerでのインストールが可能で、この記事の動画にてご案内している作業と同じようにインストールすることができます。

2.2系以前の日本語ロケール/日本語ローカライズ
php composer.phar require veriteworks/m2-japaneselocale
php composer.phar require magento-japan/m2-jplocalize:dev-master

2.3系以降の新しい日本語エクステンション
php composer.phar require community-engineering/japan-common

Magento2.3.xを日本語化するには、2.2系以前の二つのコマンドの代わりに、2.3系以降の新しいエクステンションをインストールするコマンドを実行してください。

詳細は、Magento2.3に日本語エクステンションをインストールするの記事をご参照ください。

1.Magento言語ロケールについて

Magentoは、言語ロケール/言語パッケージという一種のエクステンションをインストールすることで、多言語化することができます。適用できる言語は、Magentoルートで、bin/magento info:language:list  のコマンドを入力するとリストアップされます。

Magento2言語ロケールのコードリスト

Magento2のデフォルトインストールでは、English(United States)の、en_US が基礎言語として展開されます。ここに、日本語ロケールをインストールすると、Magentoの基本機能のテキストを日本語に置き換えて表示することができます。言語コードは、原則として、ISO 639-1の言語コード二文字と、ISO 3166の国コード二文字の組み合わせで決まります。日本語ロケールのコードは、ja_JP となります。
中国語のロケールはやや特殊で、中国大陸の簡体字はzh_Hans_CN、香港の繁体字はzh_Hant_HK、台湾の繁体字はzh_Hant_TWとなっています。Magentoの言語ロケールについての説明は、Magento多言語化/翻訳のページもご参照ください。

言語ロケールは、すでにインストールされているMagentoに後から追加インストールすることもできますが、以下の動画では、Magento2の本体と日本語ロケールを、Composerを使って同時にダウンロード/インストールしています。

(先にMagento2をインストールし、後から日本語ロケールをインストールする場合、Magento2のストアを日本語化するためには、管理画面の Stores> Configuration> General> Locale Options で 「Japanese/日本語」を選択してください。)

先ず、PuTTYでSSHアクセスをして、Magentoをインストールする階層/ディレクトリ(Magentoルート)へ移動します。cd というのが、ディレクトリの移動のコマンド(change directoryの省略)で、cd public_html/dekirumonn.com/demo で、今回のMagentoルートへ移動できます。(どのディレクトリにMagentoをインストールするかは各人の任意ですので、作業環境によってコマンドのパスは変更してください。)

2. Composerのインストール

Magento2をインストールする前に、Composerをインストールします。
Composerとは何なのか、なぜMagentoをインストールするためにMagentoとは関係ない(ように見える)ものをインストールする必要があるのか、ComposerがなくてもMagentoのインストールはできるのではないか? そんな疑問にとらわれる人が多いと思います。そこで、検索をすると、「Composerとは、PHPアプリケーションのライブラリ/パッケージの依存関係を管理するツール」というような説明がたくさんヒットします。そして、余計に混乱します(笑)。日本語を読んでいるのに、さっぱり意味が分らないのです。

Composerの公式サイトを訪れると、上の日本語の意味とおおよそ同じであろう説明が英語で書かれています。Composer is a tool for dependency management in PHP. It allows you to declare the libraries your project depends on and it will manage (install/update) them for you. やはり、これだけではよく分かりません。dependency というのがキーワードで、この語の含まんとする概念をよく理解することが、Composerの働きを知るのに重要そうだ、くらいのイメージは湧きます。
つづけて英語で検索してみると、例えば、What is a dependency or package manager?では、”dependencyとは何なのか?”とストレートに質問している人がいます。それに対して、”A dependency is another library that the one you are using requires.”という回答があります。直訳すれば、「あなたがいま使っているライブラリが必要としているもう一つ別のライブラリ、それがdependencyだ。」くらいの意味になります。質問者の理解は進み、次のように要約します。

Library – A collection of already pre-written code to make my life easier so I don’t have to write everything from scratch(ライブラリとは、すでに書かれてある定型コードの集積で、それがあれば自分で一から書く必要などなく、私の人生を楽にしてくれるもの)
Package – Collection of libraries that are built on each other or using each other one way or another(パッケージとはライブラリの集積で、そこでは複数のライブラリが様々な方法でお互いを使い、お互いに必要とされながら組み立てられている)
Dependencies – Managing how these libraries are related to each other and which ones are essential to run the code. For example library “A” is using code from library “B” so I need both if I want to use codes from library “A”. (Dependencyとは、これらのライブラリが相互にどのように関わっているのかを見極め、そして、あるコードを走らせるためにはどのライブラリが不可欠なのかを突きとめること。例えば、ライブラリAがライブラリBのコードを使っている場合、ライブラリAを使うためには、ライブラリAもライブラリBも両方とも必要となる)

この英語を読むと、dependencyの語の表現している概念がどのようなものなのか、なんとなくイメージすることができます。
技術的にきちんとした理解に至らずとも、運営者としては、いかに使いこなすかということのほうが大切なので、ここでは、Composerとは、Magento本体やMagentoエクステンションのインストールを楽にし、全体をひとつのプロジェクトとして管理してくれるもの、Composerがあればアップデートやバージョン情報も一元化できる、くらいのイメージを摑んでおけば充分だと思います。

さて、Composerをインストールするには、次のコマンドを使います。

curl -sS https://getcomposer.org/installer | php

動画の中では、

curl -sS https://getcomposer.org/installer | php71

と、最後に 71 という数字をつけています。

これは、PHP7.1バージョンを指定しています。なぜ指定しているのかと言うと、この動画での環境(SiteGround)が、デフォルトではPHP5.6バージョンだからです。しかし、cPanelのPHPバージョン管理で、特定ディレクトリを別のPHPバージョンで運用することができます。Magento2.2以降は、PHP5.6をサポートしなくなったので、今回のMagentoインストール先のディレクトリに、あらかじめPHP7.1を設定しています。そのため、Composerをインストールするコマンドにおいても、デフォルトのPHP5.6ではなく、PHP7.1の環境でのインストールですよと、明示的に指定をしています。(海外サーバーのSiteGroundについては、Magentoサーバーのページをご参照ください。)

今回の動画では、すべての phpコマンドで、php71となっています。ご自身の環境にあわせて、ここは読みかえてください。

尚、ルート権限のある環境でユーザーを作成している場合は、sudoコマンドとなります。Composerもサーバー全体にグローバルに利用することができるので、Composerをインストールした後に、mv composer.phar /usr/local/bin/composer とファイル移動をするのが一般的です。動画では、ローカルのまま使用しています。

Composerのインストール後に、php71 composer.phar と打つと、きちんとインストールされているかどうかを確認することができます。動画では一瞬で、スクロールも戻していないので見えづらいかもしれませんが、以下のような画面が表示されれば、Composerが正しく入っていることになります。

Composerインストール

3. Magento2のダウンロード

つづいて、このComposerを使って、Magento2のファイルをダウンロードします。コマンドは以下のようになります。

php71 composer.phar create-project --repository-url=https://repo.magento.com/ magento/project-community-edition

これは、Magento2のファイルの格納されているサーバー倉庫/リポジトリ(repo.magento.com)から、Magento2のCE版の最新版をダウンロードするためのコマンドです。Magento2のバージョンを指定したい時には、php71 composer.phar create-project --repository-url=https://repo.magento.com/ magento/project-community-edition=2.2.2 等と、最後に=バージョン数を入れます。
また、このコマンドでダウンロードをする場合、Magento2のファイルが、project-community-edition というフォルダ内にダウンロードされます。フォルダ名を変更するには、php71 composer.phar create-project --repository-url=https://repo.magento.com/ magento/project-community-edition your-folder-name と、半角空けて最後に任意のフォルダ名(この場合はyour-folder-name)を入れ、指定することもできます。

動画では、比較的スムースにMagento2ファイルのインストール(ダウンロード)がはじまっていますが、実は、この動画を撮る前に、練習で一度同じ作業をしています。なので、その際にダウンロードしたデータがComposerのキャッシュに残っているので、キャッシュからの読み込みとなっています。はじめてMagento2ファイルをダウンロードする場合は、もしかしたら、止まってしまったのか、、?と不安になるくらいに時間がかかることが多いので、しばらく待って、画面を見守ってください。

4. Magento2ファイルの移動(cPanel FileManagerでの作業)

Magento2ファイルのダウンロードが完了したら、一度PuTTYを離れて、FTPでの作業をします。
動画では、cPanelに付属しているFileManagerを使用しています。

Magentoルートを見ると、先ほども触れたように、project-community-edition というフォルダが作成されています。その中にMagento2のすべてのファイルがダウンロードされているので、この状態だと、もともとMagento2をインストールしようとしていたディレクトリの一つ下の層にファイルが配置されているかたちになります。なので、動画では、このフォルダ内のファイルを、すべて選択&マウスドラッグで、一つ上のディレクトリへ移動しています。

もちろん、Magento2のダウンロードのコマンドでフォルダ名を指定し、そのままそこをMagentoルートとして運用することも可能です。その場合、PuTTYでの作業で、ディレクトリをひとつ下げて、次の日本語エクステンションをダウンロードするコマンドを打つことになります。なので、FTPでは、逆に、composer.phar ファイルを、一つ下層の該当フォルダ内へ移動することになります。(ルート権限があり、Composerをグローバルにインストールしている場合は、composer.pharファイルの移動は必要ありません。)

コマンド作業に慣れているかたは、FTPを使わずに、コマンドのみでファイル移動をすることもできます。

また、Magentoデモで紹介しているLumaテーマのように、Magento2のサンプル商品データも同時にインストールする場合は、php71 bin/magento sampledata:deploy のコマンドで、Magento2のインストール前に、サンプルデータもダウンロードします。
(Composerを使ってサンプルデータ入りのMagento2をインストールする場合、サーバー環境によっては、数時間~というフレームでかなり長い時間がかかりますので、作業のタイミングにご注意ください。)

はじめてMagento2の本体やサンプルデータをダウンロードする時には、Magento Marketplaceで取得をしたPublic Key(Username)とPrivate key(Password)の入力を求められます。事前にMarketplaceのアカウントを作成し、Keyを準備しておいてください。詳しくは、Magento2.3に日本語エクステンションをインストールの記事をご参照ください。

5-6. 日本語ロケール/日本語リージョンのダウンロード

この段階で、Magento2を英語のまま通常通りにインストールするなら、ブラウザでのインストール画面へと進みます。しかし、今回は、Magentoインストール前に、日本語エクステンションを事前にダウンロードすることで、はじめからデフォルト言語を日本語としてMagento2をインストールしてみます。

今回の動画でインストールしている日本語エクステンションは、Veriteworksさんの開発された日本語ロケール/リージョン(ローカライズ)です。エクステンションの詳細は、Veriteworksさんのサイトをご参照ください。https://principle-works.jp/magento2-extension/japanese-localize
Veriteworksさんのエクステンションは、Magento Marketplaceにも掲載されているのですが、最新バージョンのコードは、GitHubで公開されています。

日本語ロケールをダウンロードするコマンドは、以下のようになります。

php71 composer.phar require veriteworks/m2-japaneselocale

また、日本語リージョン(ローカライズ)をダウンロードするコマンドは、以下のようになります。

php71 composer.phar require magento-japan/m2-jplocalize:dev-master

Composerでダウンロードをする場合、一般にそのパッケージのレポジトリ(倉庫)は、Packagistになります。大抵は開発者のかたで、GitHubとPackagistを連携されているので、GitHubにあるパッケージをComposerでダウンロードするときは、基本的にPackagistから読み込みをしていることになります。

尚、後者の日本語ローカライズのコマンドのほうは、php71 composer.phar require magento-japan/m2-jplocalize と打つと、バージョン情報を入れてくださいという趣旨のエラーが出てしまうので、コマンドの最後に、:dev-master と追加し、デフォルト(バージョン指定なし)としてダウンロードしています。

この二つの日本語化エクステンションを入れると、日本語/日本円決済対応の、日本市場で利用のできるECプラットフォームのベース機能をMagento2に追加できたことになります。

また、ComposerでダウンロードしたMagento2のすべてのエクステンションは、vendor フォルダ以下に配置されます。動画で確認していなかったのですが、今回の二つの日本語エクステンションは、以下の画像のように配置されています。

Composerでインストールした日本語エクステンション

注意すべきは、この vendor ディレクトリは、Composerでのインストールをしたエクステンションのみが配置されるということです。
例えば、GitHubでエクステンションのzipファイルを自分のPCにダウンロードし、FTPでここにアップロード、解凍しても、Magento2側としては、新しいエクステンションが入ったと認識してくれません。
FTPを使い、手動で一般のエクステンションをアップロードする場合は、vendor フォルダではなく、app/code 以下に配置することになります。ちょうど、Magentoテーマのページで紹介している動画で、Ultimoテーマをアップロードしたのと同じような作業になります。そして、アップデート後に、コマンドでファイルを展開させます。

尚、言語ロケールのパッケージファイルを手動でアップロードする場合は、エクステンションとしては別枠扱いのようになり、app/code ではなく、app/i18n というフォルダへアップロードします。i18n がない場合は、自分でそのフォルダを作成します。
ちなみに、i18n というのは、internationalization の省略で、この語が長いので、iとnの間に18文字あるよ、みたいな意味合いとして慣用的に使われているようです。

7. ブラウザでMagento2をインストール

Magento2本体と、日本語ロケール/日本語リージョンのダウンロードができたら、いよいよMagento2のインストールになります。
Magento2のルート、ストアURLにブラウザでアクセスしてください。すでにストアURLを開いている場合は、ブラウザの更新ボタンを押してください。そうすると、Magento2のSetup Wizardインストール画面に自動でリダイレクトされます。

ここからは、基本的に画面の指示通りに進み、必要な項目を入力すればいいので、作業そのものは簡単です。
ただし、はじめの環境チェックでNGになり、なかなか次のステップへ進めない場合は、お使いのサーバーの設定やパーミッションを見直す必要があります。先ずはサーバー会社に問い合わせてみるのがいいと思います。

また、Nginxサーバーの場合は、Setup WizardでMagento2をインストールすることができません。エラー、とかではなく、はじめから対応していません。信じられないかもしれませんが、公式ドキュメントでもそう明記してあります。なので、Nginxの場合は、コマンドラインからのインストールになります。

動画では、SiteGroundという海外老舗サーバーを利用しています(GoGeekプラン*)。格安ですが、Magento2も一通り構築・運営できるスペックがそろっているので、極度の英語アレルギーでなければ、ぜひチャレンジされることをおすすめします。特に、海外向けの越境ECサイトとしてMagento2での構築を計画されているなら、海外サーバーは日本国内のサーバーよりも好条件になります。
(*SiteGroundのStartupプランでは、メモリ不足でComposerでのモジュールインストールができないという報告をいただきました。Composerをお使いになる場合は、上位プランをご検討いただくか、他のVPSサービス等をご利用ください。)

また、Setup WizardでMagento2のインストールをはじめる前に、cPanelのMySQL Databasesなどで、Magento2用の新しいデータベースを作成しておいてください。そして、動画のように、作成したデータベースの情報を入力してください。
今回はデモサイトなので、admin管理画面のパスやユーザー名は、単純にadminで進めていますが、実際のインストールでは、第三者に推測されにくいワードを使用してください。
HTTPSのオプションは、SSLを入れていないテスト環境などでは、チェックせずにそのままインストールを進めてください。後で、管理画面の設定から、フロントもバックエンドも、httpsに変更することができます。

最後に、管理画面内の言語について。
デフォルトを日本語にしてMagento2をインストールしても、管理画面内の言語は英語のままになっています。日本語に変更したい場合は、管理画面の右上、人のアイコンのプルダウン > Account Setting > Interface locale で「日本語/Japanese」を選択すると、管理画面内が日本語表示に切り替わります。
ただ、Magentoの構築では、なにか壁にぶつかった時、英語で検索をして問題解決の糸口に辿りつくことが多く、その際に管理画面が日本語表示だと、かえって分かりづらくなってしまうケースもあります。
個人的には、もし英語表示に抵抗がなければ、フロントが日本語ストアでも、バックエンドの管理画面は英語のままにしておくことをおすすめいたします。

補足. 言語ロケールのCSVファイル翻訳編集について

Magento2にインストールした日本語ロケールの翻訳テキストは、CSVファイルで編集することができます。
日本語CSVファイルは、画像のように、[magento2ルート]/vendor/veriteworks/m2-japaneselocale/ja_jp.csv に配置されています。このja_jp.csvファイルをダウンロードし、CSVファイルを編集できるエディターで開いてください。文字化けしてしまう場合は、文字コードをUTF-8にして、開きなおしてください。

Magento2日本語ロケールCSVファイル

ja_jp.csvファイルには、左側に、Magento2の基礎言語となっている英語(en_US)のフレーズがリストアップされており、その右側に、英語フレーズに対照するように、日本語翻訳のフレーズが入力されています。
翻訳のテキストを変更したい場合は、この日本語フレーズを編集し、CSVファイルを保存、そして元の場所にアップロード上書きをします。また、CSVファイルに行を追加し、新たに日本語翻訳の項目を追加することもできます。

変更を反映させるためには、Magento2のキャッシュをクリアし、SSHアクセスをして、日本語ロケールのファイルを再展開します。コマンドは以下のようになります。(環境によりphp71は置き換えてください。)

php71 bin/magento setup:di:compile
php71 bin/magento indexer:reindex
php71 bin/magento cache:clean
php71 bin/magento cache:flush

Magento2が、Productionモード(ライブ環境)になっている場合は、さらに以下のコマンドで展開させます。

php71 bin/magento setup:static-content:deploy ja_JP

もし上記をしても変更が反映されない場合は、ブラウザやサーバー側のキャッシュもクリアしてください。

Defaultモード/Developerモードでは、php71 bin/magento setup:static-content:deploy ja_JP で静的ファイルを展開させようとするとエラーになるので、php71 bin/magento setup:static-content:deploy ja_JP -f と、-f をつけて、強制的に日本語ファイルを展開させてみる方法もあります。

以上、Magento2を日本語化するためのComposerでのインストール動画の解説でした。

まとめ. Magento2日本語環境インストールのコマンド

Composerインストール

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Magento2ファイルダウンロード(共用サーバー)

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Magento多言語化

Magento多言語化と翻訳

Magento言語ロケールで基本機能の多言語化が可能です。コンテンツの翻訳は、APIの利用でMagento2と翻訳システムを連携することもできます。

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